郵便物を郵便局に出しに行ったついでに、ふと思いついて定型の封書を送るための切手を買ってみた。回りくどく言ってみたけれど、つまりは「80円切手」。違う、旧「80円切手」だ。はい、さらに回りくどくなっただけですね。要するにこのたびの消費税増税に伴った、値上げの結果の「82円切手」を目にしてみたくなったのだ。価格改定に伴って意匠変更も行われたというのでそれも気になった。
実際に見てみるとよもやピカピカと光るわけでもなし、単純にデザイン(と支払う値段)が変わっただけなので感想としては「ふぅん」くらいのものだったのだが、それでも今まで慣れ親しんだものが変わってしまうというのは、いささか寂しく感じた。
というのは嘘で。
私にとって「80円切手」で思い浮かべるデザインは郵政民営化前のものであるほど。慣れ親しむどころか覚えてもいない。記念切手を買うこと(集める、ではないのがミソ。記念切手を惜しげもなく使うのである)が趣味の母の影響で、郵便局に行って買いだめる切手は常に記念切手。記念切手を切らしているときには慌てて「買って」「貼って」「出す」の流れでほとんど見る間もなく手元からなくなっていたからだ。
今回、とりあえず使う当てもなく3枚買ってみたので、しばらくの間、引き出しの中で頻繁に目にすることになる。さて、誰に手紙を出そうか。また目に焼き付ける間もなく、使うことになるかもしれない。